ほとんどの方は1つの医療保険で入院や手術のリスクに備えているかと思います。
ですが中には2つ3つと複数の医療保険に加入することで入院や手術のリスクに手厚く備えている方もいるんですね。
そこで気になるのが複数の医療保険に加入している場合は全ての保険会社から給付が受け取れるのか?というところかと思います。
今回は医療保険に複数加入している場合の給付金や複数加入のメリット、デメリットをまとめました。
医療保険に複数加入した場合、全ての給付金が受け取れる?

結論から言うと医療保険に複数加入している場合は問題なく全ての給付金を受け取ることができます。
ですから医療保険に複数加入しており入院や手術を受けると実際にかかる医療費よりも受け取る給付金のほうが多くなることがほとんどですが全く問題はないんですね。
なぜかというと医療保険は「定額給付タイプ」の保険ですから条件に該当すれば実際にかかった医療費とは関係なく給付金を受け取ることができます。
保険金の支払われ方にはもう1つ「実損填補タイプ」もあり、以下にそれぞれの特徴をまとめました。
定額給付タイプ
定額給付タイプは主に生命保険や医療保険、がん保険で取り入れられている給付金の支払い方法です。
定額給付タイプとは契約時に給付額と支払い条件を決め、条件に当てはまった時に給付金が支払われます。
ですから実際にかかった費用とは全く関係なく、契約内容に応じた給付金を受け取ることができるんですね。
医療保険も契約の時に入院日額や手術給付金の額を決める「定額給付タイプ」ですから複数加入の場合でも問題なくすべての保険会社から給付金を受け取ることができます。
実損填補タイプ
実損填補(じっそんてんぽ)タイプは主に自動車保険や火災保険、最近では一部のがん保険で取り入れられている給付金の支払い方法です。
実損填補タイプとは実際にかかった費用と同額の保障を受けることができます。
保障されるのは実際にかかった費用のみとなりますから複数の保険会社と契約をしていた場合もかかった費用以上の金額を受け取ることはできません。
もしも複数加入していた場合は加入時期が早いほうが有効となり、それ以降に加入した保険は使えず保険料の払い損となってしまいます。
つまり実損填補タイプの保険で保険太りはできないということですね。
医療保険に複数加入するメリット
医療保険に複数加入するメリットを3つまとめました。
医療保険に複数加入するメリット
・欲しい保障を組み合わせられる
・一時的に手厚い保障が用意できる
・負担が少なく保障の増額ができる
それぞれ詳しく解説していきます。
欲しい保障を組み合わせられる
1つの医療保険では欲しい保障が満足に揃わないということがよくあります。
例えば入院と通院に手厚く備えたいという場合に、通院に強い医療保険と入院に強い医療保険を組み合わせて加入することでご自身の理想の保障内容とすることができます。
また将来、入院に対する保障が不要と感じた場合は解約することで時代に合わせてフレキシブルに対応することができますよね。
一時的に手厚い保障が用意できる
現在の感染症など何かしらの理由で入院のリスクが高い時に医療保険を追加加入することで入院リスクに手厚く備えることができます。
「すでに加入している医療保険の保障額を一時的に増額すれば良いのでは…?」とお考えの方もおられるかと思います。
ですが保険会社にもよりますが基本的には一度契約をした保障額を途中で増減させることはできないんですね。
そのため入院リスクが高いときだけ医療保険を追加加入し不要になったら解約するというのがベストなリスクへの備え方かと思います。
負担が少なく保障の増額ができる
ライフステージの変化などで以前に加入した医療保険の入院日額を増額したいとお考えの方もおられるかと思います。
例えば入院日額1万円の医療保険へ若いころに加入しており、入院日額1万5千円に増額したい場合を考えてみましょう。
基本的に加入済みの保障内容を途中で変更はできませんから入院日額を増額する場合は今加入している医療保険を解約し、新たに契約し直す必要があるんですね。
ですが新たに契約し直す場合は現在の年齢で保険料が計算されますから入院日額1万5千円の医療保険に加入した場合、毎月の保険料はとても高くなってしまいます。
このような場合は医療保険の再加入よりも、追加で医療保険に加入したほうが保険料の上昇を低く抑えられる可能性があります。
具体的には若いころに加入した1万円の医療保険はそのままで新たに入院日額5千円の医療保険を追加加入するという方法です。
もちろん最初の医療保険に加入した時期によっては解約後に再契約したほうがお得な場合もありますから保障額の増額を検討している方は一度保険のプロに相談してみるのがおすすめですよ。
医療保険に複数加入することのデメリット

医療保険に複数加入することの最大のデメリットは請求の手間が増えることです。
当たり前ですがご自身が入院や手術をした場合は保険会社へ給付金の請求手続きが必須です。
そのため医療保険に複数加入している場合はすべての保険会社へ請求手続きをしなければ給付金を受け取ることができません。
この請求手続きには保険会社ごとに医師の診断書や保険会社ごとに指定されている給付金請求書などの提出が必要になりますからとても手間がかかります。
また請求をするということは病気やケガをしたときですからこのような請求手続きは少ないほうが療養に集中できますよね。
ですから医療保険に複数加入される場合は2つほどにされるのがおすすめですよ。
まとめ
今回は医療保険に複数加入した場合のメリットやデメリットに関してまとめました。
基本的に1つの医療保険で欲しい保障がまかなえるようであれば複数加入する必要はあまりないかと思います。
ですが場合によっては2つの医療保険を組み合わせたほうが保険料を安く抑えられることもあります。
とくに一時的に入院日額を増額したいという方は医療保険の追加加入がおすすめですよ。
また医療保険を選ぶ前に知っておくべきことはこちらにまとめていますからこれから医療保険選びをされる方の参考になるかと思います。