医療保険の特約や保障内容ってとてもわかりづらくて悩んでしまいますよね。
将来のケガや病気などの不確定なことに備えるわけですから、悩んでしまうのも無理はありません。
ですがアレもコレも不安だからと過剰な保障内容にしてしまうと毎月の保険料負担が増え「保険貧乏」になってしまいます。
ですからまずは「医療保険で何に備えるか?」を明確にし、過不足ない「最低限の医療保険」を契約することがとても重要です。

その最低限の医療保険がわからないから悩んでいるんだよなぁ…
こう思われる方が多いかと思います。
ですから今回は過不足ない「最低限の医療保険」の選び方をまとめました。
またそれぞれの段落に細かく解説したリンクを貼ってありますから医療保険に関してさっぱり何もわからないという方でも全く問題ありませんよ。
最低限の医療保険とは?

まず結論から「最低限の医療保険」の保障内容をまとめました。
- 入院日額5000円(入院1日目から保証)
- 入院限度日数60日型
- 先進医療特約あり(終身型)
- 払込期間「終身型」
- 掛け捨て型
ほとんどの方が上記の医療保険の内容で十分です。

入院日額1万円のほうが安心だなぁ…
こういった方もおられるかと思います。
もちろんご自身のお金で保険に加入されるわけですから余裕のある方は安心できる保障内容にするのが1番とは思います。
ですが保障を手厚くしすぎて今の生活を圧迫するようでしたら本末転倒ですよね。
ですからなぜ上記の保険が「最低限の保障内容」なのか?に関してそれぞれ詳しくまとめました。
入院日額5000円
入院1日あたりに受け取れる金額を入院日額といい、医療保険の主契約となる部分です。
この入院日額は1日あたり5000円もあれば十分なんですね。
なぜかと言うと日本の公的保険である「高額療養費制度」のおかげで1ヶ月に負担する医療費の上限が決められているからです。
年齢や収入に応じて上限は変わりますが、ほとんどの方が1ヶ月に負担する医療費の上限は9万円ほどとなります。
意外と負担額が低くて驚いた方もいるんじゃないでしょうか?
またこの他に入院中には病院食の食事代がかかりますが、1ヶ月まるまる入院した際の医療費と食事代を合わせても1ヶ月の自己負担は14万円以内におさまることがほとんどです。
入院日額5000円で1ヶ月入院した場合は保険金が15万円受け取れますから、過不足ない保障内容と言えるかと思います。
入院した場合に何にどのくらいのお金がかかるのか?に関してはこちらが参考になるかと思います。
また入院日額に関してはこちらでさらに詳しくまとめていますから気になる方はチェックしてみてください。
入院限度日数60日型
入院限度日数とは1回の入院で保障される日数のことです。
大体の保険会社が30日、60日、90日、120日などから入院限度日数を選ぶことができるんですね。

保障期間は長いほうが安心だなぁ…
確かにせっかく医療保険に入るのであれば保障期間は長くしておきたいという気持ちもわかります。
ですがこういった不確定な将来のことを考えるときは平均値を確認することが重要です。
厚生労働省が公表している平均入院日数を確認してみましょう。
年齢 | 平均入院日数 |
0〜14歳 | 7.4日 |
15〜34歳 | 11.1日 |
35〜64歳 | 21.9日 |
65歳以上 | 37.6日 |
75歳以上 | 43.6日 |
全体平均 | 29.3日 |
全体の平均入院日数は29.3日となっており入院をしたほとんどの方が1ヶ月以内に退院していることがわかります。
また比較的入院が長期化しやすい75歳以上の高齢の方であった場合も平均43.6日ですから2ヶ月以内に退院している方が多いことがわかりますね。
この入院日数は医療の進歩とともに短くなっており、今後はさらに入院日数が短くなる可能性がとても高いと言えます。
ですが現時点で30日型にするのは少し心もとないですから最適解は60日型となります。
入院限度日数に関してはこちらでさらに詳しくまとめています。
先進医療特約(終身型)
先進医療特約とは保険適用外の最新の医療技術である先進医療にかかる技術料を保障する特約です。
先進医療でかかる費用に関しては治療によりますが数十万円〜数百万円となり実費での負担はなかなか厳しいですよね。
ですから月々の掛け金が200円ほどで付加できる先進医療特約は必ずつけておくべきです。
また現時点では先進医療が受けられる病院も限られており、先進医療の利用者はとても少ないですが今後医療の進歩とともに先進医療の割合が増えていく可能性が高いです。
ですから保険会社はそのリスクヘッジとして先進医療特約のみ10年更新型(10年ごとに保険料の見直し)としている場合が多いんですね。
10年更新型ですともしも将来先進医療の実施件数が増えた場合に特約の保険料が上がってしまう可能性があります。
ですから先進医療特約は数百円と割安な今のうちに終身型で加入するのがおすすめです。
先進医療特約に関してはこちらでさらに詳しくまとめています。
払込期間「終身型」
医療保険の払込期間は「終身型」がおすすめです。
「60歳払済」や「65歳払済」などの「払済タイプ」は老後の負担軽減の点から契約されている方が多いですが、「終身型」に比べると毎月の掛け金が高くなるのがネックとなります。
また「払済タイプ」はその満了の年齢までに一生分の保険料を前払いしている状態です。
そのためもし今よりも条件の良い医療保険が登場したときに見直しの足かせになりますし、途中解約してしまうと前払いした保険料が無駄になってしまいます。

今後、保険を見直す予定は無いから払済みタイプにしようかな…
こういった方もおられるかと思います。
ですが将来、医療技術の進歩により現在の保険は使い物にならなくなっている可能性だってありますよね。
ですからいつでも気軽に保険の見直し、解約ができるように払込期間は「終身型」にされるのがおすすめですよ。
また払込期間に関してはこちらでさらに詳しくまとめています。
掛け捨て型
医療保険には「掛け捨て型」と「貯蓄型」があります。
「掛け捨て型」はその名の通り保険料は掛け捨てで入院や手術をしない限りお金を受け取ることはできません。とてもシンプルですよね。
一方の「貯蓄型」は解約時に返戻金が受け取れたり、一定年数ごとにお金が受けとれたりと入院や手術をしなくてもお金が受けとれるのが特徴です。
「掛け捨て型」はもったいないという印象を抱いている方が多いですが実際には逆で「貯蓄型」のほうがもったいないと言えます。

なぜかというと上記の図のように貯蓄型の毎月の掛け金は「貯蓄分」と「保険分」を合算して保険料として支払っています。
この「貯蓄分」は返戻金として将来受け取ることができますが、自分が積み立てた貯蓄を受け取っているだけなんですね。
それであれば「保険は保険、貯蓄は貯蓄」として分けて考え、保険は掛け捨て型、浮いた「貯蓄分」はご自身で資産運用に回したほうが効率の良い資産形成ができると言えます。
ですから医療保険を契約される場合は掛け捨て型を選択しましょう。
また見直しが必要な医療保険に関してはこちらでまとめています。
すでに医療保険に加入している方は一度確認されるのがおすすめですよ。
まとめ
今回は絶対に失敗したくない人の医療保険の選び方をまとめました。
保険商品も投資商品でも共通して言えるのはシンプルでわかりやすいものを選ぶことです。
説明をよく読んでもいまいち理解できない商品はそもそも選ぶべきではありません。
またご自分の将来のこととなるとどうしてもリスクを必要以上に高く見積もってしまって、保障が手厚くなりがちです。
ですから保険選びでは第三者の意見を取り入れることも大事です。
もしどうしても決めきれないという方は一度プロの方に無料相談してみるのも1つの手かと思いますよ。
また医療保険を選ぶ上で絶対におさえておくべきポイントはこちらにまとめています。